
101 DALMATIANS ダルメシアンズ
INTRODUCTIONはじめに
ファッショニスタで世紀の悪女、クルエラ・ド・ヴィル。
彼女にさらわれた子犬たちを取り返すため、仲間たちの力を合わせた大冒険が幕を開ける――。
華麗なパペットさばきに、心温まる楽曲、絶対に見逃せないワンちゃんたちの大騒動!
STORYあらすじ
夜のロンドン郊外で捨てられた、ダルメシアンのポンゴ。
保護センターでダニエールと出会い、新しいお家での暮らしが始まります。
運命的な出会いはさらに続き、ポンゴはパーディと、飼い主のトムとダニエールも犬たちの計らいで結ばれます。
ロンドンのファッション界を牽引するクルエラ・ド・ヴィルは、ファッションウィークを前に、新しいスタイルを模索中。そこで目をつけたのが、パーディとポンゴが授かる子犬たちの毛皮。世紀の一着を創ろうと異常な執着で、甥っ子キャスパーとジャスパーを使い、生まれたばかりの15匹、さらにはロンドン中から合わせて99匹の子犬を盗み出します。
心配する飼い主と親犬たち。一方、捕らえられた檻から逃げ出した3匹(パッチ・スパッド・ボタン)は、猫のタビーの力を借り、厳しい寒さの中、子犬たちみんなを助けるために動きはじめます。
クルエラの野望に立ち向かい、温かい家族の暖かいお家に帰るため、冒険の旅が始まります!
REPORT制作発表レポート
意気込みや見どころを語りました。

意気込みをお願いします。
石丸さち子(以下、石丸) 冒険して成長していく姿、親子との情愛、犬だから歌えるまっすぐな歌詞の心打たれる歌が、この作品にはあります。楽曲たちが素晴らしくって、難しいから悪戦苦闘していますけれども、初読み合わせでミュージカルを彩る音楽たちが本当に素敵だと確信しました。
そして、クルエラ。最高のヴィランですけども、日本版はよりかっこよく、よりロンドンのファッション界のトップランナー、欲望に忠実に生きて美しくなる女をお二方が演じてくださいます。
日本オリジナルの形なので、ぜひ楽しみにしていただきたいと思います。

Jimmy Grimes(以下、Jimmy) 俳優のみなさんがパペット(動物)を演じるにあたって、必要な要素を身に着けていただいたので、俳優それぞれのキャラクターをもって、芝居をいれて、パペットに息遣いを与えて、命を与えて、そして感情を与えて、彼らそれぞれの魅力を与えてくれる。それがこれから始まるのをとても楽しみにしています。
新妻聖子(以下、新妻) 101ダルメシアンズの世界でヴィラン、クルエラを演じられることに私自身とてもわくわくしています。
なにより素敵な蘭寿とむさんと一緒にこの役を作り上げられることも最高だと思いますし、石丸さんJimmyさん、みなさんに導いていただいて、日本初演を作り上げるぞ、と燃えております。
このミュージカルははっきりいって「犬の気持ち」です。わんちゃんのあらゆる思いがダイレクトに響いてきて、犬目線で描いていますがこれは家族の物語です。どなたでも心の帰る場所、拠り所ってあると思うのですが、だれもが持っている心の中の温かい場所をピョンって突かれて絶対に泣いちゃうと思います。そしてお子さんも「クスッ」、「ワハハッ」て笑っちゃうだろうなって、きっと劇場中に可愛らしい笑い声が広がるのじゃないかと素敵な妄想が膨らみました。
ぜひぜひ見逃すことなく、みなさんと楽しい時間を過ごせたらと思っておりますので、劇場でお待ちしております。
蘭寿とむ(以下、蘭寿) あの『101匹わんちゃん』の世界がミュージカルになると聞いて、とにかくこれは絶対楽しい、と本当に素直に出たいと思いました。悪女のクルエラの役をさせていただけると伺って、これは究極の美を追求する世紀の悪女を作りこみたいなという思いが沸き上がってきて、稽古で石丸さんと相談させていただきながら、まずは規格外の大きさの女、思いの強い女を演じてほしいと言っていただいたので、それを念頭に作り上げたい、と意気込んでいます。
新妻さんと蘭寿さんへ。
ご自身がクルエラと共通するところ、演じるにあたって難しいところなどあればお聞かせください。

蘭寿 難しいところ・・やっぱり私は楽曲がまずは難しくてですね。
聞いている分にはすごくかっこよくて素敵でハートフルでっていう楽曲なんですが、歌っているとものすごく難しいのですけど、お隣で新妻さんが軽々と歌ってらっしゃって、私は口開けてぱっかーんと。素晴らしい歌声だと思っています。
新妻 低音の響きが特徴的な楽曲も多くて、蘭寿さんの隣でぞくぞくしながら色っぽいなと思って聴いています。
ビジュアル撮影の時に初めて(衣裳を)着させていただいたら、自然と悪い顔になりましたね。
ちょっと動きがゆっくりになって、やたらと圧が…コスチュームって偉大だなと思いました。
稽古初日にリスペクト講習があったのですが、1時間受けた後にクルエラをやったら、ハラスメントの宝庫で、さっきの講習はなんだったんだ?と、いいんですか?と。(蘭寿と)「帰れ!」「出てけ!」とそういうことしか言ってなくて(笑)
私たちはもちろん普段、悪の「あ」の字もない人生を生きているのですが、日常生活で怒鳴っていないかと言われると怒鳴っている方じゃないですか。子供がいるから朝から「食べなさい!」「時間がないよ!」って言ってから稽古場に来ているので、二人とも発声練習はばっちりで、お互いリスペクトしながら頑張っていきましょう。(笑)
石丸さんとJimmyさんへ。
日本で挑戦してみたいことや、観てほしいポイントがあれば教えてください。


石丸 このミュージカルはすごく素敵なわくわくするプレゼントボックスみたいに、箱を開けたらオーバーチュアがなって、そこからポンポンポンって飛び出してグルーヴのいい音符がうわーと飛び散って、そこにクルエラが来て、犬が逃げ回ってみたいな、びっくり箱みたいなプレゼントボックスみたいな、開けたらずっと夢中になっちゃうような、本当に素敵なミュージカルなのでぜひぜひご期待いただきたいです。
Jimmy ロンドン公演で使ったパペットを新しい環境に連れてくるということは、この子達が新しいキャストと新しい色んなインプットをもらって、新しいものが生まれるということですよね。とてもフレッシュな目線でこの作品と改めて向き合えることをうれしく思っておりますし、作り上げた公演を持ってくるだけではなく、改めて稽古場でみなさんと一緒にフレッシュな目線でこの子たちに何ができるのか、どういった言語をここで使うことができるのか、そして日本のお客様にどういう言葉で伝えていくのかというのを、ここでイチから探っていくことを楽しみにしています。
Jimmyさんへ。
パペットが息遣い・魂など想像を超える動きをしているが、トレーニングはどういう風にしていて、パフォーマンスの時はどういうところに気をつけているのかお聞きしたいです。
Jimmy 物体である物から、実際に筋力・重力を与えるところをまず意識しないといけないわけですよね。
あるパペットディレクターが僕に言ってくれたことで、役者さんたちに繰り返し伝えているのですが
「すべての呼吸には必ずそこに思考があるし、何か思考が生まれるとそこには必ず呼吸が伴っている」と。
ですので、思考と呼吸がつながるような教え方をしていかなといけないと思っています。
パペットが物語を語るようにするためにはまず2つ重要な要素があります。
1つがブレス・呼吸、もう1つがフォーカス・目線、見ている方向ですね。
例えばパペットの目線が変わるとみている景色が変わるということですよね。そういう細かいことをやっていくことで、お客様は今あの子は何を考えているのだろう、どんな景色をみているのだろうと想像していただくように導くことができます。
フォーカスが変わるということはそこに思考がある。ということは動機が生まれる。動機が生まれるとアクションが生まれる。という風につながっていくというわけです。
新妻さんと蘭寿さんへ。
生き生きとしたわんちゃんとのシーンで楽しみにしているシーンがあるかお聞きしたいです。

新妻 まさに物体に命を吹き込むことがパペット操作だとおっしゃいましたが、それは演劇全般、俳優の仕事にも通ずることだなと思っておりますし、歩くのが一番難しいというのに似ていますよね。パペットを動かされている俳優さんとお話したら、犬は関節全部が動くのだけど、目の眼球を動かしたり、目の色を変えることはできない。でも、Jimmyさんのパフォーマンスを見ていた時に、犬が悲しいって表情でぱっとJimmyさんの表情を見たら、涙がこぼれたと。
パペットができること、動かしている役者が表現できる感情がガチっとハマった時に、お客様の胸をもしかしたら私たち人間が敵わないくらいに心打つ瞬間があるんだろうなって、だからその魂が2つで1つ、おそらく倍、倍にエネルギーが膨れ上がって、私たちクルエラに向かってくると思うと、クルエラもちゃんとそこにドンといないとまさに犬に食われてしまいますね(笑)
蘭寿 わんちゃんたちの気持ちがどうかではなく、すでに(俳優たちが)犬なんですよね。
しかも可愛らしいとか物凄く気が強いわんちゃんだとか、個性が豊かで、その歌を聴いているだけで涙が止まらなくって。 その人たちが、技術を伴ってそこに命を吹き込んだ時にどれだけの大きなものが生まれるのだろうって思って、まっすぐに気持ちが届くので、パペットと俳優さんの相乗効果で(気持ちが)届いた時に、クルエラとして太刀打ちできるのだろうかと思いました。それを受け止められるだけのクルエラを作っていきたいと思いました。

