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タカラヅカファンをやっていると、思わず爆笑したり、目からウロコの新発見があったり、人の心の温かさに触れたり、客席以外でも毎日心が忙しい。そんな喜々こもごも（たまに悲）な日々をお伝えしていきますので、皆さまどうぞお見知りおきを〜。

さて、この春、私は塩野七生さん著『ローマ人の物語』文庫全４３巻を大人買いした。これはもちろん花組公演『アウグストゥス』観劇のためだ。おかげで今、私は古代ローマ史についてほんの少しだけ詳しくなった。
といっても読んだのは８巻から１６巻までだけだ。残りの巻も生きているうちに読み終えたいものだが、今は、にわかシャーロキアンになるのに忙しい。宙組公演の予習には『シャーロック・ホームズの冒険』収録の「ボヘミアの醜聞」や『シャーロック・ホームズの回想』収録の「海軍条約文書」「最後の事件」、そして第一作『緋色の研究』などがおすすめだ。

読むだけではない。月組公演『桜嵐記』ゆかりの四條畷神社にも参拝してしまった。主人公・楠木正行を祀った神社である。
四條畷神社はJR四條畷駅から歩いて１５分。坂道の山道を登り切って、神社に着いた時には汗だくだ。祈祷木が３００円だったので、月組公演の成功をお願いしておいた。その後、近くにある楠木正行公の墓所にも足を運び、しんみりとした気分になった。

かくのごとくタカラヅカは色々な方向に世界を広げてくれる。私の世界はタカラヅカを中心に全方位に広がっているといっても過言ではない。
もちろん「舞台は何も知らずに観てもわかるように作られるべき」という意見もあるだろう。とりわけ小林一三の「国民劇」構想のもとに生まれたタカラヅカにおいて、老若男女誰もが楽しめる作品であることは大切だろう。
また、何の先入観もない、まっさらな状態だからこそ見えるものも、確かにある。そのため「予習はしない派」がいるのもわかる。どちらの楽しみ方もあって良いと思う。
ただ、私自身は自虐の気があるからだろうか、「予習を求めてくる作品」が嫌いではない。むしろ「よーし、わかってやろうじゃないか！」と闘志が湧いてきてしまう。
舞台とは、見知らぬ世界に自分をいざなってくれる旅のようなものでもある。だとすれば、目的地のことや行き方をあれこれ調べたり、時には寄り道したりするのも、旅の楽しみの一部ではないだろうか。

などと書いていたら、先日大人買いした『シティハンター』全１８巻が届いてしまった。そして、夏休みの課題図書はもちろん『柳生忍法帖』である。